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以前、ロイター(共同通信社)の経済ブログに投稿したことがある。某経済ジャーナリストが、今後、円安に進むような内容を示唆したものであったが、現状の日米関係から考えると理解し難いものであった為、否定する内容で投稿した。 私としては、現在の経済状況などを考えると、米国債を大量に保有する日本国との為替の問題として、金利差は米国より日本が低い金利で推移するしかなく、その乖離は多ければ多いほど円安に進むものである。つまり、米国金利が高ければ、円での運用をするより、米国の金融商品等で運用したほうが有利であるから米ドルを買って運用する。すると売られた通貨は安くなり、米ドルの価格が上昇することになる。しかし、当然、そこにはリスクが潜んでいる。それには相応のリスクに対してのプレミアムが付かなければならないから金利差が必要だということだ。ところが、昨今の世界の経済状況で考えれば、米国の金利など上げられる事情は見当たらず、逆に日本においては、これ以上、金利を下げる状況にないから、当然、米国景気の動向によって、米ドルは売られ、円は買われることになる。 よく、為替はそんなに単純なものではないと言われる方がいるが、シンプルに考えれば、意外に、大局的な判断に間違いは生じない。 今月1日、米オバマ大統領が、イランに対する制裁を強化する法案に署名した。 米国経済を立て直すには、強制的な需要創造である戦争というものがいつも必要になるもので、多分、今回も、再度、湾岸戦争を勃発させようとの意図なのだろうが、国際社会のお墨付き、つまり欧州連合首脳や国連安全保障理事会の合意が得られず、着手できないでいる。これら過去の米国が行ってきたビジネスモデルは、実は、既にアメリカ国民からも受け入れられにくい状況である。前回の湾岸戦争を主導したブッシュ政権は、国民からの支持を受けられず、政権が交代したわけだが、この政権交代がなければ、とっくの昔に再度、戦争は起きていただろう。なぜなら米国の軍需産業は米国経済にとって不可欠であるからである。かつて軍需産業との決別を誓ったケネディ大統領が暗殺されたように、オバマ大統領としてみれば、かなり強いプレッシャーを受けていると考えられる。併せて、前回の湾岸戦争においては、石油メジャーが巨額の利益を得ている。それら総合的に判断すれば、方向性的には、かなり危険をはらんだ今回のイラン制裁法案であると考えられる。 米国内で発生したサブプライムローン問題、それらに派生したデリバティブ商品、そしてリーマンショックなど、これらが齎した損害額は、全世界で6000兆円と予想され、既に通常の経済活動での補填は困難である。マクロ的に観察すれば後進国の経済成長だけが頼みの綱であるが、日本国内の経済成長には多いに疑問がある。これだけ円高が進んでしまえば、1995年の最高値79円75銭を更新することも視野に入れなければならない。そうなれば輸出依存型の日本の企業に利益はないのである。つまり、日本の企業が過去に行ってきたビジネスモデルも、既に通用しない時代が到来したといえる。 ここの所、帝国データバンクのオンラインニュースを取っているのだが、ほぼ毎日、負債額1億円を越える多くの企業の倒産、破産が発表されている。その中でも、先月末に茨城県の高萩市の第三セクター「高萩市住宅供給公社」が破産したのは象徴的である。全国で住宅供給公社や土地開発公社など、多くが設立された背景には、住宅不足、道路計画などの遅延問題があった。しかしながら現在では、住宅は供給過剰、道路計画などは凍結してしまっているから、公社自体の存在価値はないばかりか、不良在庫で多くの債務を抱えて行き詰ってしまっているのが現状である。そう考えると、古き良き時代のビジネスモデルは、実は温存すれば命取りになる時代であり、ひとも、企業も、変革の時代に突入していることを意識しなければならない。 一昨年、第一の団塊の世代のピークの人たちが大量に定年退職を迎えている。今後、日本の人口は約50年で7割まで減少する。つまり右肩上がりの経済は、一昨年に終焉し、現在は、右肩下がりの経済に突入している。日本国民全体の消費は、減退の一途を辿っていることは間違いがない。日本の優良企業のリーダー的存在であった自動車産業も家電産業も、消費の減退を「エコポイント」の導入によって、消費の先食いをしてしまったから、かえって今後は厳しい状況に突入するだろう。また、可処分所得は確実に低下し、失業率は限りなく2桁に向って進行する。安定成長を続けてきた日本の産業のビジネスモデルも崩壊し、更に税収なども減少するから日本国政府や地方公共団体だって暢気なことは言っていられなくなるのである。現在、日本各地で講演を行わせて頂いているが地方圏の不動産下落と賃料の下落は止まらない。これらの現象は、先に述べた人口減少と景気後退による首都圏集中型の経済圏の構築によるものである。マクロ的に判断すれば、これらの現象も必然的である。未だ、この現象を捉えず地方圏の不動産投資は利回りが高くて有利だなどおよそ玄人と思えない主張を繰り返している人がいるようだが、正直、その感覚は疑わざるを得ない。不動産投資は、貸家業の一端であり、商売は顧客がなければ継続などできない。そう考えると、マーケットを無視した商売など、不安定、極まりないのである。 また、現時点で金融機関の融資が厳しいという理由で、地方圏に在住の人たちは首都圏の不動産に投資が出来ないなどという人もいるが、キャッシュフローを求めるだけであれば、なにもレバレッジを掛けずに、全額現金で投資をすれば足りる。 また、当社において「CF−1」という商品をもっている。これを活用すれば小口の投資であっても、リスクが少なく4%の運用益は確保できる。間接的かもしれないが、空室リスクや改修費用のリスクを抱えずに首都圏の不動産投資の恩恵を受けることが出来る。 今後、自己責任でカバーしなければならない事情は、増え続けることになる。社会保障制度に頼れないし、消費税についても、増税の方向で動き出しているから、老後の対策は、自らのプランで賄うしかない時代が到来することになるのである。 ※ 「CF−1」についての詳細は、ホームページでご確認ください。お問い合わせは、秘書の藤本まで。 |
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