満室時年収は一体いくら?(キャッシュフロー計算・入門編:第1話/10)



アベノミクス効果で東京株式市場は高値追いの大フィーバー、外為市場でも円が予想外の急落で恩恵を受けている投資家が拡大しています。投資の先行指標とされるこれらのマーケットでの利食いが一巡すると、それらのマネーは次に不動産投資マーケットに向かいます。今までの経験則ではそのタイムラグは概ね6ヶ月位ありました。しかし今年はちょっと様子が違い出足がとても早いです。不動産投資の大チャンスが来ています。この流れに乗り遅れないで頂きたいと思います。そこで、今日から10回シリーズで「不動産投資の基礎」についてブログセミナーをお届けする事にしました!


このセミナーは不動産投資の先進国アメリカでスタンダードとなっている不動産投資理論をやさしくお伝えする事を目的にしています。ですから、セミナーの中心になるのは不動産投資理論になりますが、初心者の方にも解りやすいように、簡単に理解して頂けるセミナーとなっています。



今日は「GPI」についてのワンポイント解説です!


以前のブログ記事で、収益不動産を購入するためにはキャッシュフローツリーを書いて考えてみる事をお勧めしました。

  ※前の記事はこちら⇒ http://fujiwarahiroyuki.com/?p=613

今日はその要素の一つ「家賃収入」の考え方についてを詳しく解説して行きます!




1.家賃収入(+)

2.空室損・未回収損(-)

3.実質的な家賃収入(1-2)(+)

4.運営費(-)

5.手取りの家賃収入(3-4)(+)

6.ローン返済(-)

7.キャッシュフロー(+)



まずはこれ! これが前にお話したキャッシュフローツリーでしたね!
この中で今日のお話は(1)家賃収入についてのお話です。


例えば、現在6万円の家賃を生み出している収益ワンルームであれば、6万円×12ヶ月=72万円、が、その不動産が生み出す家賃収入ですね。ですから、普通に計算すれば(1)に入れる数字は720,000円となります。

ところが、不動産投資理論ではこの部分の考え方がちょっと違います。
それがGPI(Gross Potential Income=潜在総収入)です。

GPIとは日本語で「潜在総収入」とも言い、その意味を一言で説明すると「今から募集をかけたとしていくらで貸せるの、この部屋は?」という考え方をします。


例えば、以下のような家賃が取れている4世帯のアパートを想像してみて下さい。
お部屋の広さは全て同じ、日当たり条件や通風条件もほぼ同じと仮定します。


101:45,000円
102:50,000円
201:54,000円
202:56,000円


この家賃合計は205,000円ですから、キャッシュフローツリーに代入する(1)の数字は205,000となりそうなのですが、GPIの考え方では違います。この4世帯の部屋が一旦全て空室になったとして、今から再度募集をかけるとするといくらの家賃を稼ぎ出してくれるのか? と考えます。その際、色々な予測を立てて考えるのですが、例えば・・・


・なぜ、202号室は56,000の家賃なのに101号室は45,000円しか取れないのだろう?
・202号室の入居者は古い住民で、家賃の値下げ無くずっと来たのではないだろうか?


こんな具合に、そのアパートの現在の収益力を色々と予測分析するのですね。

過去の実績は関係有りません。気にすべきは現在から将来に向かっての収益予測です。


そして、収益予測としての家賃を見直して考えます。
これを「家賃の引き直し」と言います。例えばこのように・・・

101:45,000円
102:50,000円 45,000円
201:54,000円 50,000円
202:56,000円 50,000円



従って、このキャッシュフローツリーの(1)に入れるべき家賃収入は、205,000円では無く、190,000円になります。

ネット上のあちこちや、新聞や情報誌のあちこちで広告されている収益不動産情報は、現在実績家賃の掲載はありますが、このGPIを掲載している広告は皆無なので、この点を気を付けないと年間売上予測が全然違って来てしまい、買ってはいけない物件に手を出してしまう間違いが起こってしまうのです!


明日はつづきのお話をしますね!


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