収益不動産は「収益」という名が付く位ですから、なるべく稼いでくれる物件が良い物件という事になるのですが、それを見極める物差しがこれからお話する「NOI」になります。
今日のお話はこのシリーズ・ハイライトとも言える大変重要な話なので、これだけを忘れずに記憶に刷り込んで頂くだけでも価値が有ると思います。そして、興味がある方は第1話から読み直して頂ければ良いと思います。
今日は「NOI」についてのワンポイント解説です!
1.GPI(潜在総収入)(解説記事:第1話はこちら)
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2.空室損・未回収損(解説記事:第2話~4話はこちら)
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3.EGI(実効総収入)(解説記事:第5話はこちら)
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4.OPEx(運営費) (解説記事:第6話~7話はこちら)
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5.手取りの家賃収入(3-4)(+)
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6.ローン返済(-)
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7.キャッシュフロー(+)
毎度お馴染みのキャッシュフローツリーでご説明します。
(1)~(4)までの計算結果が(5)に来ますが、この「手取りの家賃収入」の事を不動産投資理論ではNOI(エヌ・オー・アイ=Net Operating Income=純営業収益)と呼び、投資分析する不動産の実力を判定する上で最も重要視すべき指標となっています。
収益不動産の広告にはとても魅力的な数字が並んでいます。「利回り8%で悠々自適な老後生活の基盤に!」とか、「利回り7%であなたも今日から大家さん!」とか・・・。
ところが、この「利回り◯◯%」の数字をNOI表示している広告を、私はほとんど見た事が有りません。ここに来ている数字は表面利回り(家賃年収÷物件価格×100)がほぼ全てです。例えばこんな風に・・・。
●物件価格:1,000万円(投資用区分所有ワンルーム)
●家賃年収:80万円
●利回り :8%(80万円÷1,000万円×100=8%、表面利回り)
同じ情報をキャッシュフローツリーを用いて投資分析してみます。
1.GPI:¥800,000円(家賃年収=GPIと仮定する)
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2.各種損:¥80,000円(空室損:5%、未回収損5%)
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3.EGI:¥720,000円
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4.OPx:¥200,000円(区分所有ワンルーム=25%と仮定する)
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5.NOI:¥520,000円(純営業収益)
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★利回り:5.2%(52万円÷1,000万円×100=5.2%、ネット利回り)
これはあくまでも簡易計算で正しい投資分析では無いのですが、同じ収益不動産情報を手にしても、キャッシュフローツリー(不動産投資理論)を知っていれば、このようにその不動産の持つ真の実力を簡単に見破る事が出来るのです。
上の例で言えば、利回り8%だと思って買った投資用区分所有ワンルームが、NOIで見れば約▲3%ダウンの5.2%の利回りだった!という事なのです。
逆に言えば、NOIを判定出来るスキルさえ身に付ければ、どんな収益不動産情報を見ても、その不動産が持つ真の実力を見極める事が出来ますので、キャッシュフローツリーを用いたこのような計算方法をマスターして頂く事がとても重要なのです!
明日は続きのお話を致しますね!
今日も最後までお読み頂き有難うございました。
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